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2013年5月23日木曜日
Vol.11 男女間に友情は成立するか否か問題が着地しました
こんにちは。
男女間に友情は成立しない派のジェーン・スーです。
「 男と女の間に友情は存在するか? 」
このどうでもいい議題を、真顔で論じたことはありますでしょうか?
私はあります。
しかし、大抵 「 男女間の友情は成立するよ! 」と好意不感症気取りの女が言って、
「 俺はぜったいしないと思う! 」と盛りのついた男が赤い顔で大きな声を出し、
なんとなく爛れた空気が漂ったりしてつらい。つらすぎる。
加えて、男女間の友情が成立するか否かの話を持ち出すことで
狙っている異性のリアクションを見る下衆い輩がいると、
この議論は即座にメルトダウンする傾向にあります。
なので、今日はひとりでこの話をします。
まず、しない派である私個人の見解は
・ 異性とでも、ただの友達づきあいなら当然成立する。
・ しかし、同性の親友と育むのと同質の友情は異性間では成立しない。
・ なぜなら私にとって同性の親友とは「一緒にいて楽しく、気を遣いすぎず、
困ったら悩みも話せてつらい時に頼れる上に、
なにも話さず時間を共有していることすら居心地が良い相手」である。
・ それが異性なら、それは私にとって最高の恋人である。
よって男女間の友情は成立せず、です。
女子校あがりは男に慣れてないからすぐ身近な男を好きになるという説もありますが、
それは結果論としてのひとつの傾向であって、
要因はなにか別のところにあるのではないか?
と、女子高女子大あがりの私は思いたい。
さて。
いい年をしてそんなことを考えていたある日、
30少々のちょっとぼんやりしている女友達が
「単に、男女の友情は存在しない派には男女の友情は存在しない、だけよなあ…」
と言いだしたので話を聞いてみました。
男女間の友情が成立する派の彼女は、そもそも恋愛が苦手だそうです。
「 恋愛が苦手。だから、男女間の友情は成立する 」
この発想は、私にとって新鮮でした。
する派は異性として魅力的で独占したい男(恋愛対象)を最初に選り分け
そうではない男は最初から友達BOXにブッ込むため
男女間の友情が成立すると主張しているのだと思っていました。
純粋なフリで異性からの好意の盗み喰いをして
承認欲求を満たしている不埒なやつらの常套句とすら思っていた。
なんだよなんで恋愛にならないようにしてるのかよ。
男女間の友情が成立する派の女友達の話を箇条書きにすると、
・ そもそも恋愛が苦手だし面倒だ。
・ 人生に山あり谷ありを求めず、感情の起伏を好まない。
・ 男女問わず対人関係を深めるコミュニケーションが不得手。
・ よって、人と接する時間と密度がそんなに濃くならない。
・ 自己肯定力が低く、たったひとりの恋人に選ばれるより
何人もいる「友人枠」の方が自分は選ばれ易い気がする。
の5つ。文字にすると多少ネガティブに感じられるかもしれませんが、
する派の女友達は、「 どうせ私なんか… 」 が口癖の面倒な女ではありません。
一方、男女間の友情は成立しない派(恋愛になる)の女は得てして
・ とにかく恋愛状態が好き。
・ いやだいやだと言いながら、感情の起伏や人生の山あり谷ありが大好物。
・ 意気投合すると不用意なほどに男女問わずコミュニケーションを詰めたがる。
・ 傷つくことは怖いが、羹に懲りてなますを吹くようなことはしない。
・ 自分に満足してはいないが、異性から愛される価値がないとも思っていない。
タイプが(少なくとも私の周りは)多い。私と私の海賊仲間だ。
特に美人でも若くもなく、性格が飛びぬけて良いわけでもなくても、
男女間の友情は成立しない派の女から「 彼氏いない歴5年以上… 」
という話はあまり聞いたことがありません。が、モテるタイプは誰もいない。
男女間の友情は成立しない派は基本がっついています。
人間関係を深めていくことと距離を縮めて行くことを同義と考えたりする。
(これは同義じゃないんだけどね)
なかなか人を好きにならないのよーなどと言うものの、
友情を恋愛に発展させない努力まではしていない。
安定した関係に長くとどまっているとソワソワしてきて、
結局は下手な鉄砲撃つのが好きなダイハード。
自戒の念を込めて言えば恋意地が汚いとでもいいましょうか、
根っこの部分では自称恋愛体質(失笑)の女なんかもそうですね。
なんだよ恋愛体質って。ただのがっつきのくせに。
一方、する派は丁寧で慎重です。慎重すぎる。
さきほどの女友達には、旅行も一緒に行く男女併せて6~7名の
仲良しグループがあるそうなのですが、
グループ内で恋愛に発展するワケがない! ぜったいしない!
そういう錯覚が起きないように無意識に注意している!
と語気を強めて言っていました。
己の恋愛より輪の調和の方が大切なする派。
心が脱獄しないよう見回りを欠かさないする派。
する派は頭の中で『ラブストーリーは突然に』のイントロが鳴る瞬間がない。
しない派中年はといえば、あのドラマが終わって20年以上経っても
まだ性懲りもなく チュクチュン♪ とあのイントロを鳴らし続けているのに!
※なんの話かわからない若い人はグーグル先生に聞いてみよう
当たり前といえば当たり前なのですが、する派の彼女は
過去に男友達が恋人になった経験がない。
友達として良く知らない相手となぜ付き合い始められるのか、
しない派には理解が及びません。
男友達がある日彼氏に変化するしない派を見たする派は、
なぜ男友達と恋愛が出来るの?と眉を顰める…のだとばかり思っていましたが
そうではなく、する派の彼女にとっては異性との関係性が
恋愛状態になると面倒臭いことが起こりかねないので、
迂闊にそう発展しないように注意していることもあるのだな。
つまり、友情が色恋に変化する可能性自体は
十分認識認識しているんですね。
する派が関係性の変化を嫌い、友人という固定された関係を好む一方、
しない派はすべての可能性を常に見逃さないし、関係性の変化に寛容。
困ったことに変化を恐れないばかりか、ひとたび関係性が一定の状態で
長く安定すると、飽きて次の変化を無意識に探すことも多々あります。
たったひとりのする派の話がきっかけでしたが、
そのあと何人かの女性に尋ねたところ、
男女間の友情が成立する派は彼氏いない歴が長い人が多かった。
そしてそれをあまり気にしていなかった。
下手な恋愛がいちばん疲れるからだって。
でもセフレが居るする派もいたんだよ。 えー!
恋愛が苦手だからという理由で友情を好む女が大人になっても存在するだけでなく、
恋愛が苦手だからこそ関係性が曖昧な異性の存在を許容するなんて、
この話はどこへ流れていくんだろう。
推測の域は出ませんが、男女間の友情が成立する派にとって
性的関係の有無は、関係性を再定義させる
必要条件でもなければ十分条件でもない。
むしろ男女間の友情が成立しない派のほうが、
性的関係を結んだだけで関係性を再定義させたがる。
一晩一緒に過ごしたら彼女気取り…とまではいわなくとも、
この友情は壊れてしまったと考える。
する派しない派どちらの方がコミットメントなしに
性的関係を結ぶかではなく、一晩一緒に過ごした翌朝に
「あ"-!やっぱ男女間の友情が成立しない!」
と頭を掻き毟るしない派と、一晩一緒に過ごしても昨日と変わらぬ表情で
「男女間の友情? 成立するする」と言うする派がいる。
奥手と手練が共存するのがする派閥なのでしょうか…。
えらく長い話になりましたが、
結局「 男と女の間に友情は存在するか? 」 は、
友情論を隠れ蓑に自分の恋愛観を話すための隠語に過ぎない。
友情が成立するかしないかを語るのは、
自分が恋愛にどう対峙しているかを赤裸々に語るのと
きわめて近いのではないでしょうか。
だから異性からこれを聞かれた女は真顔で答えなくていいんだよ。
ニヤニヤしてればいいんだよ。
うむ。
返信削除しない派の僕にとっては、ずっとする派からの納得のいく理由が得られなかったがこれを見てなんとなく納得できました。
相変わらず勉強になるな~。
「それが異性なら、それは私にとって最高の恋人である。」って、あなたの親友が「男だったら良かったのに」って、思います? え〜ないと思うなあ。
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